【歯科】インセンティブ(報奨金)制度の是非について

2009年03月19日 (木)

コラムテーマ:
マネジメント(評価 モチベーション)

 
こんばんは。株式会社船井総合研究所  歯科医院 経営コンサルタントの松谷直樹 です。
以前より、コンサルティングをしていて思っていたのですが、
いわゆる報奨金制度(○○を達成すれば、○○円のボーナスがスタッフさんがもらえる。EX自費カウンセリングを制約すれば、○%上げる、や一日患者数が○人以上になれば全員に○円上げるなど)、
は相当難しい、モチベーションアップ手法だということです。


どういうことかというと、多くの場合、導入しても、スタッフのモチベーションアップにはつながらない、
場合によっては、モチベーションダウンにもなることもあるということがどうも多いようです。
というのは、過去にスタッフさんからこのようなことを言われたことがあります。
「報奨金制度がありますけど、なんだかお金のためにやっているようでいやだ」
「自分たちの努力がお金の評価で表されているとしたら、その額では少ないと思う。」
「別にお金のためにやっていませんから。」
本来、達成したら、モチベーションがあがるだろう、という医院側の発想からの仕組みなわけですが、
お金を活用したモチベーションアップ手法(つまり自らやろうという自分のここからの動機付けではなく、外的なコントロール)が、本質的なモチベーションアップにつながらないことがわかります。
その理由としてはこのようなことが考えられます。
・お金のためにこの仕事をしているわけではない
・一度報奨金制度を取り入れると、お金を期待してしまい、一度あげると、次からはさらに金額のアップをしないとモチベートしなくなる。
・そもそも信頼関係がきちんとできないなければ、施策に対して、前向きにとらえてくれない。
といったことでしょうか。
逆にうまくいく条件は、医院とスタッフの信頼関係がきっちりできている場合です。
しかし、このような医院はお金でモチベートしなくとも、既にやる気になっているので必要ないかもしれませんね。
もし、還元したい場合はお金で還元しなくとも、スタッフルームの設備のグレードアップ(TV、家電関係)、休暇といった面で還元する方がよろしいかと思います。
いずれにいたしましても、報奨金制度は、慎重に運用することが必要と大変実感しております。
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matsutani@funaisoken.co.jp

 

 

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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