歯科医院経営ブログ・「患者満足」をもう一度考えてみませんか?

2012年10月27日 (土)

コラムテーマ:
保険診療 (増患  集患)

今日は東京で2件打ち合わせをさせていただいた後、大阪に移動してコンサルティングでした。


患者満足を向上させるということは歯科業界ばかりでなく、医科においても当たり前の時代になっていますよね。


しかし、真の「患者満足」が何なのかということについては、まだまだ議論の余地があると思っています。


例えば、患者満足を向上させる方法の一つとして、「患者の希望・要望を聞いていきましょう」という考え方があります。


具体的に言えば、その一つは丁寧な接遇であり、診療時間の延長であり、痛みの少ない診療であり、カウンセリングの向上であります。


しかし、それが行き過ぎるとデメリットにつながることもあります。


例えば、予約制を取りながら、当日急患も受け入れていくというのが一つの患者満足を得る方法としてあります。


それは、通常の患者以外にも急に治療を受けたいという患者のニーズを満たすことで、より患者満足度は向上するというのがその理屈でしょう。


一方でその考え方が行き過ぎると、いつ行っても見てくれるということになり、アポ無し急患が増える可能性もあります。


そうなると、アポイントは乱れ、一人当たりの診療時間は短くなり、根治の患者のアポイント間隔が開けば、治療の治りが悪くなる。


患者満足を向上させようとしたことが、予約患者にとってデメリットになってしまっています。


このことをどのように考えればよいのでしょうか。


私は真の患者満足とは、医院満足と患者満足を両立させることだと考えています。


医院満足とは、院長が医療としてあるべき姿を実現することです。


あるお付き合い先の医院では、患者ごとの診療時間をきちんと確保するために、電話による当日急患を空いていない枠にも無理に入れるのではなく、翌日になったとしても空いている枠に入れるように変更しました。


そのことによって一日あたりの患者数は減りますが、院長の医療人としての満足度を追求することが患者のメリットになると信じているので実行しました。


ある患者に取ってみると当日診てもらえないことに満足は得られないかもしれないが、そういった患者さんにも医院の考え方を理解してもらう努力を続けることで、最終的には、満足してもらえることができればその方がよいと思います。


(これはあくまでも一例ですので、当日電話あり急患をしっかりと受け入れるというのも正しい患者満足の追求ですので、誤解のないようお願いします。大切なのは院長が医療人として患者満足のどの点を大切にするかです。)


このように医院満足と患者満足を両立することが真の患者志向、患者満足なのだと思います。

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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