新入社員の受入体制について今一度見直す

2017年03月01日 (水)

コラムテーマ:
マネジメント(採用 教育)

皆さん、こんにちは。
歯科医院経営コンサルティングチームの坂下大樹です。
2017年も早くも3月となり、今週末には歯科衛生士の国家試験も控えており、
新卒採用を行っている医院様では、まもなくというところですね。
 
今回は、新卒採用を実施されていらっしゃる医院における、
新入社員の受け入れ体制について、お話させていただきます。
 
新人が入社する際のお悩み事は、たくさんあります。
「すぐになじめるだろうか」
「GWを乗り越えれるだろうか」
「仕事を早く覚えれるだろうか」
新人さんは色々不安を抱えて入社されます。
その悩みを解決するためには、初日が肝心です。
 
いかに、最初にマインドセットをするかということです。
医院さんによっては、入社初日を休診日に設定し、
「入社式」を新人のご両親や学校の先生をお呼びし、開催されておられるところもございます。
 
しかし、実際問題として、
 
新人の人数は1名しかいない。
スタッフ数も5名程度だ。
そこまで時間と費用をかけられない。
 
などのご意見もあるかと思います。
 
そんな医院様でも是非実践していただきたいことがございますので、
そちらをご紹介させていただきたいと思います。
 
それは、『新人オリエンテーション』です。
 
実際にどういったことを行うかというと、
 
・理念研修
・新社会人研修
・就業規則研修
・教育制度の説明
・実務研修
 
以上の5点になります。
 
できる限り、全体研修とするために、午前休診(3時間程度)に
していただくと効果的ではありますが、アポイントの都合もありますので、
 
・院長(30分~1時間)
・教育担当者(全時間帯)
・社労士など(30分)
 
をあけていただき、診療をしながらでも結構です。
 
本例では、半日休診(3時間~4時間)のイメージでご説明します。
 
まず、理念研修は、院長自らが30分~1時間程度行います。
 
内容は、以下のようになります。
 
・当院で働く上で知ってほしいこと(医院理念の説明)
・医院の目指す方向性(3~5ヵ年ビジョン)
・医院の今年の目標
・(新人)スタッフに求めること
 
こちらの4点です。
 
方針発表会をされている医院様では、
そちらのお話をかいつまんでしただくイメージとなります。
 
次に新社会人研修ですが、こちらは教育担当者(+昨年新卒者)が行います。
時間としては、30~45分程度です。
 
・社会人として心がけること
⇒報連相の重要性、休みに対するルール、成長するためのスタンスなど
・若手社員(新卒)から学ぶ「1年目に心がけたこと」の発表
 
3つ目は、社労士さんによる就業規則の説明となります。
こちらも30分程度になります。
 
内容は医院さんによって異なりますが、
 
・試用期間について
・有給休暇取得について
・社会保険について
・昇給制度のついて
・賞与の支払いについて
・育児休暇制度について
 
などの項目になります。
 
こういった直接賃金などに関わる部分については、
院長が行うよりも、第三者であるプロに任せることをおすすめいたします。
 
次に、教育制度についてです。
 
こちらも教育制度がある医院様に限られますが、
教育担当者から10~15分程度の説明を行います。
 
・教育制度のルールについて
・教育マニュアルに見方や使い方
・意識してほしいこと
 
などの説明になります。
 
最後に、残りの時間が実務研修となります。
 
この際に、実際に機具の位置の確認。
基本的な治療の手順の説明や注意点などの説明を行い、
簡単に診療に入っていただく。
 
といった流れになります。
 
理想としては、午後も休診にして全体ミーティングを行い。
その後、実務研修を入念に行い、初日が終了という形が望ましいですが、
医院の状況に合わせて実践してください。
新卒採用を行っている医院様の場合、
 
新人が仕事に慣れ始める“2週間以内”がもっとも重要となります。
 
この1番素直なタイミングで、しっかりと初期教育を行うことが、新人の人財化への鍵となります。
是非、こちらを参考に実践ください。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

◾️この記事を書いたコンサルタント

坂下 大樹

プロフィール詳細

船井総研入社後、呉服業、クリーニング業、家事代行業といった女性が活躍する業界
でのコンサルティング業務に従事し、女性マネジメントの研究を行う。
現在は、歯科医院のコンサルティングに従事し、歯科衛生士採用のコンサルティング
をメインテーマとする。全国の歯科衛生士学校をまわり、学校現場のリアルな声を反
映させた採用ソリューションには定評がある。
また、業界未経験の歯科助手の教育やモチベーションが上がる組織作りを得意とし、
全国の歯科医院に笑顔を届けている。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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