地域一番医院が”今から”考えるべき技工士問題について

2018年10月07日 (日)

コラムテーマ:
歯科技工所

 

いつもご視聴ありがとうございます。

船井総研歯科チームの岡崎晃平です。

 

ここ数カ月間で、関東エリアの歯科医院から立て続けに頂いたご相談内容を共有致します。

「既存でお願いしている保険の技工所の技工料金が上がった。技工所を見直したい。どこか良いところがないか。」

 

技工所も多分に漏れず、人材不足に悩まされています。

そのため、既存の顧客(歯科医院)へのサービス提供だけで精一杯の状況というところが沢山出来ています。

 

その中で、技工所側でも”選択と集中”が進んできており、

保険技工の値上げ、もしくは保険技工を辞め、自費一本に舵を切るところも最近では増えてきています。

 

つまりこれまでのように「自費良い技工所と出会いたい」というよりも、

「患者の多数を占める保険診療においてサポートしてくれる技工所と出会いたい」

というニーズに代わってきているということです。

 

「50歳以上が約半数を占める歯科技工業界をどのように考えるか」

 

厚生労働省のデータから見ると、歯科技工士の約半数が50歳以上であることがわかっています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/16/dl/kekka2.pdf

 

これは歯科業界からすると、大変重要となる数値です。

特にクリニック経営者としては、これからの時流を予測する上ではチェックしておいた方がよい数字です。

 

 

「ご存知の通り歯科技工士を目指す数や学校も減っています」

 

また今後も歯科技工士が増えていくかというと、決してそういう状況ではありません。

全国歯科技工士教育協会協議会調べによると、

約30年前の歯科技工学生数3200名程度でしたが、平成29年度では900名程度まで減少しています。

 

歯科技工を要請する施設も平成12年71校⇒平成29年52校まで減少しています。

 

このような考えをお持ちの経営者の方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか。

 

「今の歯科医院と技工所の立場が逆転する可能性もあります」

 

ここから少し時流予測的にはなりますが、今後訪れそうな変化について書いていきたいと思います。

 

おそらくこの10年の間に歯科医院と技工所の立場関係は変化することが予想されます。

逆転は言い過ぎかもしれませんが、同等程度までなるのではないかと考えています。

 

 

「患者さんは来ても、技工物が届くまであと3週間かかる・・・」なんてことも予想されます。。。

 

人材不足によって、従業員に比べて経営者の立場が低くなってしまったように、

技工物を作ってもらえる人がいなければ、回らない歯科医院が沢山出てくることでしょう。

 

 

現在、既に地域一番化されている医院は、

院内技工などによる内製化やセレックなどのCADCAMシステムを導入したり、

近隣の技工所から全国展開をしている技工所へ変更するなど、技工物について先手先手で動いているところは少なくはないと思います。

 

ただこれまでの考え方では、利益率や納品スピードの向上による生産性向上を目的としていたところも多いようです。

 

今後はより診療の根幹に近い、保険診療分野の技工物にも影響が出てきますし、

医院の大小関わらず影響が出てくると思います(特に小規模の医院は大変になることでしょう)。

 

ぜひ、これから中期経営計画には、既存技工所の動向や対応面の見直しなども入れていていただきながら、

地域一番化医院の皆様は「海外技工の開拓」やこれまでとは異なる「内製化モデルの検討」も視野に入れていって頂ければと考えております。

 

岡崎

 

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この記事を書いたコンサルタント

岡崎 晃平

プロフィール詳細

山形県出身。船井総研に入社以来、メディカルチームに配属され歯科医院を中心に、皮膚科・耳鼻咽喉科などのプロジェクトに携わる。
現在は、新規開業から医院活性化まで、幅広い経験と知識で多くの院長先生方より支持を受けている。
日々、“どんな時代になっても持続可能な歯科医院を創る”というコンサルティングモットーのもと、全国各地の歯科医院を行脚する、メディカルチーム有望の若手である。

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