歯科医院では増患対策より、減患対策の方が有効!?

2010年03月16日 (火)

コラムテーマ:
保険診療 (増患  集患)

こんにちは。 船井総合研究所  歯科 経営コンサルタントの松谷直樹 です。
最近、経営相談の中で話題にあがることが多い課題として、
「キャンセル患者や中断する患者が増えた」ということがあります。
例えば、「今月はキャンセルする患者がいつもより多い。
調べてみると、いつもは予約患者の10%位なのに、
今月は14%もキャンセル中断患者がいる。
これは何かまずいんではないだろうか」
といったことです。
ちなみにキャンセル率とはここでは、
(無断キャンセル数+電話ありキャンセル)/アポイント数
と定義させていただきます。
確かに、2008年9月のリーマンショック以降不況の影響が
歯科業界にも及び、受診を控えたり、痛みがなくなったらもう来ない人、
痛みがあるがぎりぎりまで我慢してから来院するなどの傾向が現れて
いることもお聞きします。
対策としてどのようなことを考えればよいでしょうか。
まず、簡単にできることは、
「無断キャンセルがあった患者さんに電話をする」ことです。
アポイント時間の30分後~その日の診療終了までがよいでしょう。
もし、単なるアポイント忘れなら、再来院していただくことができます。
このとき、受付の方から、不満の声が上がることがあります。
例えば、「患者さんに文句を言われるかもしれないので電話をする
のは嫌です。」といったことがあります。
そのような場合は、問診表に
「緊急なご連絡や予約忘れなどの場合に、
携帯電話にご連絡させていただいてよろしいですか? □はい □いいえ」
という項目を設け、チェックをいれていただき、
OKな方にだけご連絡をするという形にすればよいでしょう。
こうすることで、半数程度の方は再来院していただけるようです。
しかし、これはあくまでも対処的な手法であり、
根本的な解決ではないと考えています。
本当にキャンセルせず、治療終了まで来院していただき、
リコールにも来院していただくためには、
患者さん自身に治療をキャンセルせず、
来院することが自分にとって本当にいいことなんだ
と思ってもらう必要があります。
そのためには、初診時に、医院の考え方や、治療の流れ、
痛みが治まっても完全に治療が終了したわけではないことなど
をきちんとお話し、理解していただくことが大切です。
現在の医院のシステムを再度検討いただければと思います。

◾️この記事を書いたコンサルタント

松谷 直樹

プロフィール詳細

売上、利益の向上を大切にしながらも、「本当に患者さんに喜んでもらえる歯科医院作り」をコンサルティングの第一の目的に している。 「歯科医院は患者さんに喜んでもらえるためにある」「経営ノウハウは患者さんに喜ばれるような歯科医院作りのために活用するべきだ」という信念を元にコン サルティングを実施。 実現可能な提案と口頭だけでなく提案内容を実際に現場に落とし込み、実行するコンサルティングのスタイルを実行している。

◾️監修コンサルタント

歯科・治療院・エステ支援部
マネージングディレクター

松谷 直樹

2000年株式会社船井総合研究所入社。2004年より歯科コンサルティングに携わる。
開業クリニックから日本有数規模の医療法人グループまでコンサルティングを行っている。コンサルティングのモットーは患者様が「この医院を選んでよかった」と思っていただけるような歯科医院づくり。長期にわたるコンサルティング契約先が多く、15年以上契約している歯科医院もある。
歯科医師会、各種スタディグループ、各種歯科企業での講演実績多数。ビジネス雑誌プレジデント誌における歯科特集への寄稿、デンタルダイヤモンド誌での連載実績、クオキャリア、Ciメディカル、FEED等の各種歯科企業発行機関紙への寄稿実績あり。

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